2006年06月30日

6/29 6/29 京都北山 虫谷林道から(5) 田中

虫谷林道〜タイコ谷〜シンコボ西尾根〜県境尾根〜杉尾坂〜虫谷林道

 虫谷の上流はエリアマップによるとタイコ谷と名前を変えている。シンコボから杉尾峠までの県境尾根を歩いていると福井県側もブナ林が続いている。タイコ谷を詰めて500〜550m付近まで上がりそこから南に緩い斜面を選んで登るとクツベ谷の源頭部又はその一つ西隣の谷の源頭部に出ることが出来そうだと考えた。下から全部ブナ林であるかどうかはわからないが少なくとも稜線に近いところはブナ林である。杉尾峠から西の県境尾根の福井県側は全面植林帯になっているのでブナ林の中を上がっていくコースが見つかるとお気に入りのコースになるなあと思った。タイコ谷がどんな谷かは判らないが難しくはないだろうと思っていた。予想に反して連瀑帯が出てきて沢詰めは断念した。何故上流だけ名前が変わっているのか疑問に思っていた。谷の顔が変わるのが理由の一つではないだろうか。杉尾峠から櫃蔵谷に降りるというのは昔の若狭街道の一つ(権蔵坂から櫃蔵谷のルートの一つ東側のルート)ということなので周辺の山、谷の特徴はよく知られていたのだろう。左岸の谷は一の谷、二の谷、・・・と八の谷まで順番にまなえがついている。次の谷もあるのに九の谷という名前は付いていない。九の谷の出合が杉尾坂の取り付きなのでもう名前を付ける必要がなかったということだろう。荷物を担いで谷の数を数えながら杉尾坂を目指して上ってきたのだろう。

 標高340m程の所にあるダムの左岸平坦地に杉尾坂登山口という看板がある。車は5台くらい駐車可能である。(ここから上の林道は幅が狭くなり、標高500mの所まで対向するスペースはない。)
 沢の装備で歩きはじめる。薄暗い谷の中の川原歩きである。踏み跡は左岸、右岸を何度も渡り直しながら続いている。5分で右から沢が入る。更に10分で又右から沢が入る。この沢は奥で2つに別れている。この付近の左岸は少し平坦になっていて植林もある。大きな桂の木がある。杉尾坂というプレートがあり、少し尾根を上がったところに飯場跡らしきものがある。その後5分で左から沢が入ってくる。出合から本流奥を見ると滝が見える。足元からナメが始まり、奥に2つ見える。この付近東側は自然林である。左側にも細い滝が見える。リュックを置いて休憩する。地図を見るのにいちいち老眼鏡を出さないといけないので時間がかかる。滝を見に行く。見えていた下の滝は4m程でシャワーで上れそうである。でも水の勢いが強くて登る気がしない。左のリッジを上って見るとすぐ上に2mほどの滝がある。谷はその後右に折れて8m程の滝が落ちている。滝の右は全面スラブ、左は岩が立っている。その上で又左に曲がって滝がかかっているのが見える。こんなに滝が続くとは思っていなかった。スラブの手前から巻いて行けそうに思ったが杉尾坂との関係が判らなくてためらった。リッジの上から滝の反対側を見てみると自然林の広がりが見える。元に戻って左の沢の上を調べてみることにした。間の尾根に上がると薮のないきれいな自然林が続いている。地図で調べるとシンコボの西尾根の末端である。ここを上がって県境尾根を通り、杉尾坂を降りてこようと決めて登山靴に履き替えた。結局この場所に1時間近くいたことになる。
 全く植林のないきれいな自然林で木も大きい。15分で窯跡に出る。下の出合にもあったので炭焼きの山であったのだろう。北尾根、北西尾根と比べても一番きれいである。だが傾斜も一番きつい。1m級の山毛欅もかなりある。標高650m程の所にある、平坦地で食事にした。寝転がって山毛欅の梢を見ていると気持ちが良い。700m付近からはっきりした踏み跡が出始めた。シンコボについたのが14時45分、尾根に取り付いてから2時間経っていた。勾配がきついのと暑いのとで食事以外にもしょっちゅう休憩をしていた。
 シンコボからクツベ谷の源頭部である、倒木のコルまで25分だった。ここで福井県側のブナ林に入って30分休憩である。このコルはもう4回目になる。今まではただ通り過ぎただけだったので今回は寝転がることにした。時間があるつもりだったのですぐに休憩になる。このまま100mほど下ってみようかとも思ったが足が痛いこともあって差し控えた。
 杉尾坂への取り付きは杉尾峠の東側のピークにあり、プレートもある。北に向いた尾根に沿って忠実に踏み跡がついている。尾根の左側は植林、右側は自然林とはっきり別れている。右側の斜面の傾斜がだんだんと緩くなってくるが踏み跡は尾根からはずれることはない。どちらかといえば西寄り、植林帯側についている。地形図にあるものと同じであると思う。しかし、右側の傾斜の緩いところには古いつづら折れの道が断続的に現れる。幅も広い。
 今地形図にもある尾根沿いの道は昔の若狭街道ではなく、植林のために新たに付けられたものだろう。荷物を担いでこの尾根道を上がるのは無理である。傾斜の緩いところがすぐ近くにあるのだからの踏み跡はそちらを通るはずである。450m程から出合までは踏み跡は古い道と一緒になる。昔の道はここから上がってタイコ谷の滝場を避けてから上流で谷に沿っていたのかもしれない。荷物を担いで上がる昔の道には必ず水場が確保されていたはずである。すぐ近くに谷があって斜面も緩いとなればそちらに道を付けるのが当然ということになる。地図を見ると谷中に474mと記されている所がある。こんな谷中の地点に標高が記されているということはここが昔はかなり使われていた場所かそれに近い場所であることを示しているのではないだろうか。エリアマップの99年版にはこの474mの地点に降りてくるかたちで赤線が入っている。(96年版では地形図の尾根に赤線が入っている。)どういう根拠で赤線を引き直したのかは判らない。しかし、谷沿いに赤線が引かれているのを見て谷がそれほども難しくないだろうと思ってしまったのも確かである。
 次は谷沿いの道を確かめに行きたいと思っている。滝まで行って左岸を高巻いてから杉尾坂旧道との位置関係を調べながら谷沿いに500〜550m付近にまで上がり、南向きに稜線を目指す予定である。
 注1 エリアマップ03年版では杉尾坂に線は入っていない。杉尾坂という文字だけである。シンコボから権蔵坂峠までの県境尾根にも赤線は入っていない。永谷からの道に赤線を入れるのであれば虫谷からの道にも入れていいと思うのだが。
 注2 シンコボ西尾根から杉尾坂までの範囲(タイコ谷の流域)は一切植林の入っていないきれいな自然林のようだ。シンコボ西尾根とコヤノ谷左岸尾根との間に一本谷が入っているがこの谷も自然林だろう。コヤノ谷の左岸尾根の西斜面は全面植林である。杉尾坂から西も全面植林である。
posted by 飄逸沢遊会 at 11:10| Comment(0) | TrackBack(0) | '06年 山行報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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