2011年11月13日

2011年11月12日 貫井谷(比良)

[参加者] 野村眞二(単独/記)
[天気]  晴れ
[地形図] 2.5万北小松
[アプローチ] 出町柳=上貫井(京都バス)、貫井=出町柳(京都バス)

 滝、滝、滝のハードな山行となりました。
鍛えてない体はもうボロボロです。
 中腹では紅葉も楽しめました。薄暗い谷底から見上げる紅葉はほんとキレイでしたよ。
貫井谷_1112_1158.JPG  貫井谷_1112_1125.JPG
 前日の雨は10mm程度、天候も曇は多いものの晴れている。
 朝5時に起き、車がないので出町柳駅まで京阪電車、そこからバスに乗り継いで上貫井バス停で下車。駅は登山者であふれ、臨時バスが増発されるほどの込み様で、9時少し前に着いた。
 揺れる車中、上貫井までの1時間立ちっ放し。ここでまず疲れた。

 今回の山行は、少し欲張って、初日に貫井谷を遡行したあと坊村まで下って幕営し、翌日口ノ深谷を遡行して湖西線の比良駅まで行く計画(でした)。よって、ツェルトやシュラフ、防寒着、食糧、燃料、ここまで着て来た衣服とシューズなど、沢中泊プラスαの装備。 
 かなり減量はしたものの通常の沢中泊と同じくらいの重量。アルコール分が装備に代わったようなものか。

 下車後、貫井谷の左岸の道に入ってすぐの植林地の中でそそくさと沢装備に整えた。
 出発時間は遅いし日も短いけど、幕営予定だから初日の行程時間に関しては安心である。

 9:30 出発、10:00左岸沿いの山道を拾って二俣で入渓
 左俣は出会いからすぐ滝が迎えてくれ、断続的に現れる。ゴルジュをなす部分もある。
快調にどんどん滝身を登っていける。下から見ていて行けるかどうか迷うような滝も、いざそこに立つと結構手がかりがある。
 出かける前にはヌメヌメの悪谷だとの情報が結構あったが、怖れていたほどではなかった。2、3度靴底で撫でてあげれば滑らなくなる。時季のせいもあるかも。
登りは始ったばかりだけどまずはひと安心といったところ。
貫井谷_1112_1000.JPG  貫井谷_1112_1012.JPG
  入渓地点の二俣      二条の滝 奥の流れを登る

 10:23 左から枝谷が出合い、さらに息つく暇もなくまた滝が見えてくる。
 遡行図のどの滝がどれなのかもわからない。目の前の滝の上流に次の滝が見えている。
区切り方によって、単独の滝のようにも多段の滝のひとつのようにも、3段が4段や5段にも見える。
もはや出たとこ勝負って感じ。 滝身には小さくても結構手がかりがあり、順調々々。
貫井谷_1112_1032.JPG  貫井谷_1112_1050.JPG  貫井谷_1112_1107.JPG

 11:30 ゴルジュの前まで来た。ここで小休止。入渓して1時間半。
 独りだとなかなか休憩を取らい。まだ疲労感はなかったし、休んでいると体が冷える。滝を目の前にすれば立ち止っているし、陽が差すと紅葉が映えてきれいだったし...
貫井谷_1112_1147.JPG 
  暗いゴルジュ入口

 11:45 気を引き締めて出発。突入してしばらくして現れたのが下の滝。流木に覆われていたため、避けて右から上がろうかと思ったものの、どこからか「登らないの〜?」という悪魔のささやきが...
 流木から奥を覗いてみると何とか行けそう。気を取り直して滝身に向かった。シャワーだったがウエアは万全、さほど冷たさも感ぜず、ヌメる手掛かり足がかりを撫でながら登り始めた。
 ところが、登り始めてすぐ、ザックがかぶる岩に当たって身動きが取れず、次の手が出ないし足が上がらない。岩に押さえつけられた亀さん状態。シャワーの中で背負う荷の大きさと重さを恨んだが、ザックのひもを緩めて脇腹にずらすことで何とかなりそうだった。
 散々もがいた揚句やっとかぶる岩から脱出したものの、今度は落ち口に上がるところで手がかりが不安な状態。ここへ来てヌメりが怖くなった。ヌメりはナメコかトロロくらいでいい。
 すると目の前に残置ハーケン。ここは安全第一、支点をとらせていただく。下まで落ちる心配がなくなり、バランスを頼りに何とかクリア。この滝の通過に15分くらいかかったろうか、長く感じた。
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  苦闘の滝
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 ここは快適に登れる

 13:32 沢が左に折れるところ(標高970m付近)
 目指す稜線までまだ250m。入渓して470m。残すはあと1/3だが、すでにかなり食傷気味。
途中で一回休憩は入れたものの、冷えもあってか突っ張る腕に力が入りにくいし、身体を持ち上げる脚力が落ちてきた。腿やふくらはぎに痙攣も。
 だんだん荷物が疎ましくなるも捨て置くわけにもいかないし。ただ頑張るのみである。
貫井谷_1112_1332.JPG

 越えても越えてもまだ滝が続く。明日の予定はキャンセルすることにした。とても登れるような体力と気力は残っていない。単独行の自由さか。あとは武奈ヶ岳登頂を目ざしてただ登るのみだ。時間はまだ十分ある。 あ〜、だったら日帰り装備で来ればよかった、どんなに楽か。

 13:45 二俣を左にとり、最後の大滝(だったかな?)
 私にとっては無念の滝だ。滝の下から苦労しながら何とか登ってきたものの、落ち口まで3,4mのところで手がかりに詰まってしまい、ヌメりもあり、左の草付に逃げざるを得なくなった。単独だから安全を考えれば仕方ない。 ここまで巻かずに来れたのがラッキーだったと思うべきか。
 標高1100mを超えたあたりでようやく水は涸れた。
貫井谷_1112_1343巻き.JPG
  無念の滝  草付もおっかなびっくりでした

貫井谷_1112_1437.JPG
 ついに沢の源頭 ここから貫井沢が始まっているのだ!

 14:45 ついに山頂へ
 沢から飛び出たところは山頂のすぐ北側だった。読みどおりで自己満足。入渓から4時間45分。
 15:00 下山開始
 細川尾根の踏み跡をたどり、終点の道から国道に出たところが貫井のバス停。16:40到着。
 ところで、この細川尾根、よく滑ること滑ること。滝のヌメりの比ではなかった。滝よりも苦労したし、怖かった。 ヒルの被害は全くなし! でした。

 長くなりましたが、出てくる滝をほとんど踏破できたことに満足してます。完全に巻いた滝は岩間からの滝2箇所のみ。
 実は、前夜、ガイド本や記録を下調べするほどに弱気の虫が這い出てきて、遡行ができるか不安でドキドキしていたのです。 数年振りの単独行だし、独りだと必要以上に慎重になるし。

 でも、行ってよかった。天気と水量に恵まれたこともあるけど、自信になりました。これでちょっとアブナイおじさんに変身するかも。
posted by 飄逸沢遊会 at 20:42| Comment(3) | TrackBack(0) | '11年 山行報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
貫井谷を一人で行ったんですか!去年の11月に行きましたが、水が凍りかけていて大変寒かった記憶があります。けっこういやらしい滝の直登なんかもあったので私だったら一人では無理だと思います。。。。
Posted by 山口 at 2011年11月16日 00:26
>かの沢の達人・山口さんをして
“一人では無理・・”と言わしめた貫井谷〜

単独、しかも泊装備で完全溯行をされた
“ちょっとアブナイおじさん”に拍手!!
Posted by ikko at 2011年11月16日 21:41
いやいや、どうもどうも。
肉体的、精神的疲労で、ほんとボロボロでしたよ。
Posted by ノム at 2011年11月25日 19:31
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