久しぶりに手ごたえのある山に登ったぜぃ!
奥美濃の一級品のヤブ漕ぎはエラカッタ〜。
奥美濃の一級品のヤブ漕ぎはエラカッタ〜。
高丸に登る経緯
今から7年前、ワテが一人で奥美濃の美濃俣丸山に登っていた時の事。鈴谷川を登山靴で歩いていると、岐阜の岳人達が後から追いついてきて、そのまま頂上まで連れて行ってくれた。彼らと友達になり次週、高丸に一緒に行こうと話があったが諸事情でワテは行けなかった・・・
今、ワテが沢登りをやっているのは、あの時の岐阜の岳人達の出会いがあったからであり、ワテにとって高丸は7年前の「思い出」の中の忘れ物を捜しに行くための山旅だった。
山行報告
夜叉ヶ池登山口の駐車場に車を置いといて、一路、池ノ又谷を南下。大樽尾谷との出合にかかる橋を渡り、ひとつ目の尾根を切り崩して道を通しているトコに高丸の登山口、鳥ヶ東谷がある。
出合は堰堤。
堰堤を三つ巻いていくと右岸から枝谷が入り、その後も堰堤が三つあった。おかげで沢は草の茂った河原になっていました。
六つ目の堰堤は崩壊しとりました。
右岸が崩壊してるトコを過ぎ、すぐに左岸から枝谷が入る。
周囲はブナ林。
小滝も出てきて、
しばし雰囲気よし。
右岸から枝谷が入ったと思ったら右岸の山の斜面が大崩落を起こしている。
この冬の豪雪の影響か?この先にも崩壊しとるトコが右岸に5箇所・左岸に1箇所あった。そのためか沢には倒木が多い。
右岸に枝谷二本はさんで行くと、巨石が沢をふさいでいた。
ここは、巨石の右側から抜けたが、2b滝の上に二条3b滝に子滝が二つあり、今日始めてのまともな滝登り。
またまた右岸に崩壊地が出てきた。
その後は、ひっきりなしに小滝が出て来る。
倒木も大木が増えてきた。
ルンゼを挟んで小滝の連瀑帯へ。2b滝を越えていくと両岸に崩壊地があるのを見て、すぐに「くの字」の3b滝と
五段ナメ7b滝が続く。
すぐに左岸から枝谷が入る。その先も子滝がひっきりなしに出てくる。沢をふさぐ大岩を右岸から巻き、その上には、ナメ4b滝・二段3bが出てきてから、三段9b滝が出てきた。
ここは、右岸から巻く。
その上はナメ滝と二条2b滝が続くと
左岸に5b滝のかかる枝谷が入る。
ここは、左俣をとり、すぐに三段7b滝。
直登出来そうだったけど今は10月・・・右岸から巻く。
谷は落ち着いた様相。それにしても茂ってまんな。
三俣分岐に到着。水量は圧倒的に左俣が多いが、それは高丸山を水源にしてるから。コンタ1170m鞍部をめざすので真ん中の沢を登って行く。
左岸から1本、右岸から1本ルンゼが入ってから二段4b滝を登り、
すぐに、もうひとつ二段4b滝を登る。
左岸から入るルンゼを見送り左俣のルンゼに入るとシダが目に付くようになる。
水が切れると目の前に水の流れてない滝とは似ても似つかぬ岩壁が・・・
ここは右から草付まじりの岩登り。草の根元を押さえながらの厳しい登りでした。ワテにとって、ここが鳥ヶ東谷の核心部!最後は、木の枝と木の根をつかんで少々ハングっぽい岩場を強引によじ登ってルンゼに戻る。
溝のような道となったルンゼを最後まで詰める。
最後はササヤブの中、木の枝とか笹をつかむモンキークライミングをしながら山の斜面をよじ登り稜線に出る。
稜線はガスの中、展望はない。
ルートを西にとり高丸への最後の登りにかかるも、ここから登る岳人は少ないようで、天然ヤブに近いものがあった。
しかも、横に木の枝を伸ばす低潅木の多いことよ。
本格的なヤブ漕ぎは久しぶりだったんで最初のうちは労力の割には距離や高度が稼げてない。ふと思い出す。「ヤブを漕ぐとは、笹がテレコにならんように左右に分けながら歩くもんだったと。」
藪にも慣れた頃、先人達の歩いてきた道が見えてきた。彼らのヤブ漕ぎの仕方も次第にわかってきた。
コンタ1250mあたりは二重稜線。藪の薄い所もありヌタ場もあった。
ここで、今日始めて高丸を見る!
山は紅葉シーズンを迎え、カエデが赤く色づいていて、きれいだった。
最後の登りにかかる。笹が少々低く細くなったみたい。
頂稜に乗ったものの三角点は、まだ先みたい・・・
痛烈なヤブ漕ぎの末、高丸の頂上に到着!
頂上には、「黒壁」と書かれた山名板が3等三角点の上に置かれていた。
岐阜の登山者に人気のある「岐阜百山」では、高丸は黒壁と言う山名で紹介されている。
相変わらず稜線はガスの中、視界はない。本来なら360度のパノラマ展望だけど、今日は何も見えない。
残念この上ないけど、今のワテは、展望よりも高丸の頂上に立てた事で胸がいっぱいだった。
7年前、美濃俣丸山で「みんなのお荷物になったらあかん。」という思いでついていった自分が、今日、おのれの力で高丸のピークにいる。胸の底から喜びが湧きあがると同時に7年前の出来事が次から次へと脳裏を駆け巡る。
7年という歳月は短かいようで紆余曲折があった。
ワテも一時期、沢を離れ岩登りに専念していた時期があったし、あれから体調を壊し沢登りから離れざるを得なくなった岐阜の友人もいる。7年前の仲間達と一緒に沢登りをする事はもう二度とないだろう・・・と、考えたら悲しくなってしまった。
ふと思う。「センチな気分にひたるのは下山してからだ。」と・・・下山は沢を下降するんだから何があってもおかしくない。予感は後で的中することになるのだが・・・
下山は、北に進路をとりコンタ1300m分岐から西尾根を下り、コンタ1170m地点でルンゼを下り、オオイワ谷を下降し登山道に出る予定。
ガスで視界がない分、不安。
振り返ると高丸の山頂が・・・
コンタ1300m手前で西斜面に切り開きがあり下降しそうになるが、「岐阜の仲間はここで下るだろうか?」と思いとどまる。
視界がない分、しばらくは、へたれた気持ちと「しっかりせい!」という強い気持ちのせめぎ合い。
相変わらず道はないが、さっきのヤブ尾根とは違い、オオイワ谷からの登山者が多いせいかヤブがひどくない。何度か道を切り開いて登っているのだろう。
コンタ1300m分岐もわかりやすかった。
西尾根はブナやミズナラといった広葉樹の林。
紅葉が始まっており
気分は最高です。
下って行くうちにガスがはれて、三国岳から三周ヶ岳に続く県境稜線が目の前に飛び込んでくる。
ほんまに今日はいい山に来たもんだと思いました。
コンタ1160mから南南西に派生している子尾根を確認。子尾根の手前で山の斜面を下りて行くとすぐにお目当てのルンゼに出た。
そのままルンゼを下りて行くとCS滝。
ここは、滝の右側から下りると、すぐに出合。
しばらくは平穏だったが、次のオオイワ谷本流との出合が下山の核心部だった。
ルンゼは最後の最後で切れ落ち、上段12b・下段2bの二段滝になっていた。
左岸から懸垂下降で下ったのが失敗。降り立ったもの、崖の中間地点で二回目の懸垂下降をするための木立がない。
すぐさまザイルを回収してから崖の斜面をトラバースして二段滝の中間のテラスにずり下りた。
下段の2b滝は簡単だったが、ヒヤヒヤものの滝の下降でした。奥美濃の沢に30bザイルを持ってきたことが、そもそもの大間違い。もっと深く考えて行動せにゃあきまへん。
ここでワラジを履きかえる。
陽も傾いてきた。少々焦り気味になって沢を下って行く。
ここで、ふと思う。「7年前、岐阜の仲間達は、せかせかしながら沢を下ったのだろうか?」と・・・彼らは、最後まで楽しく沢を下ったと言っていた。大自然を満喫できるのに、自分はなんて勿体ないことをしてるんだ!と反省し、時間がせいてもいいから沢下りをワテも楽しむことにした。
小滝が多く、
最後には岩の滑り台まであった。
紅葉もよかった〜。
池ノ又谷の対岸の山の斜面が近づくも、なかなか登山道に出ないので、少々不安になったが、三周ヶ岳から下山してきた登山者が見えて、ワテもようやく緊迫した雰囲気から開放された。ひと登りで夜叉ヶ池登山口だった。
今日は、いろいろな事が頭の中を駆け巡った一日だった。いい事・悲しい事と・・・
人の生き方・考え方も、年がたつにつれて変化するし、不測の事態で思わぬ方向に行ってしまう事もある。思い出は美しいもので、取り戻せはしないものだと・・・
思い出深い山が、またひとつできた山旅となりました。
○コース・タイム 夜叉ヶ池登山口6:55・・・鳥ヶ東谷出合7:49・・・奥の三俣11:09・・・稜線12:07・・・高丸13:17〜13:25・・・コンタ1170m(オオイワ谷へ下降開始)14:15・・・登山道16:01・・・夜叉ヶ池登山口16:03
○地図 2万5千分の1「美濃川上」「広野」

