“ ゴルジュ突破しようぜ! ” はどなたかの合言葉だった。

昨年、5名で挑み撤退したクラガリ股谷下部ゴルジュだが
(なんせ水量が多かった!)今回再びのトライ。
メンバーは先日、あの銚子川・岩井谷を溯行され、乗りに乗ってるお2人と、
最近はフリーへ行く時間も気力もなく、とみに体力の減退を感じており、
ホンマに大丈夫なん?付いていけるのん?と自問自答する私。
昨年の9月→http://blogs.yahoo.co.jp/ikko1175/55188021.html
ギアはこんなところ〜ハーケンとカムは必携らしい。
これにクイック&ドロー(ヌンチャク)2本がプラスされた。


上下ウエットスーツを着込みカッパを羽織ると
身動きできませ〜ん、足上がりませ〜ん〜それでも震えるよりましか・・。
家族連れが盛大に東屋を占拠し、のどかに浮き輪なんぞ干している傍で
場違い・雰囲気違いの面子がウエットスーツを着込み柔軟体操。

谷はすでに先行者あり、2名が入渓していてF2の上で笛が鳴っていた。
9:06発
数多のギャラリーの見つめる中、谷中に降りていく。
釜を泳ぎ、F1・3mは問題なし。
9:11、眼前にF2・8m。
F2も釜を泳いで取りつき、野村さんが上で確保。
取り付きがやや悪いが、上にいくほど易しい。
F2も問題なく通過。

9:50、眼前、広い釜の先に核心のF3・12mが現れた。
前回より水量は少ない上に、陽射しが降り注いでいる。
先行パーティ2名が滝の頭にすでに登り着いて下を見下ろしている〜やるねぇ。
初見の野村さんが慎重にラインを予想の後、
釜を渡り、F3に取りつく。


上部が悪く、ハーケンとカムを数箇所打ち、
最後のトラバースは見事なバランスで滝を渡り、
10:32、30分余りで無事に滝の頭へ 。
私はお気楽のセカンドで行かせて貰った。
釜を渡り、滝の真下のかろうじて立っていられるツルツルの斜めの岩の上で、
震える手でロープにアセンダ―をセットし、登り出す。
まずバンドまで上がり、ハーケンに体重を
載せて右手の岩壁に登るが、ここまではホールド・スタンスがまだあった。
乾いた白い岩盤を滝の方にトラバースして進み滝のすぐ右に出る。
ここからが核心で左足のスタンスがない滑るつるつる岩を
かろうじて這い登り、落ち口にようやく辿り着いた、10:50
F3の滝の頭の大岩からは素晴らしい眺めで、
ギャラリーと続いて登って来る2人組のパーティが良く見えた。
ラストの大西さんはハーケンの回収に手間取っているようだった。

11:20、F3の登攀終了!
F3の真下にはすでに2人組パーティが待機している。
この日、下部ゴルジュは1日に3組もの入渓で大賑わい!
F3の上には大滝が見えた(^^)

11:35、40m大滝。


左は高いー、右は樹林に覆われた明るい広い空間の先に大滝が落ちている。
空を見上げると樹枝を額縁にして碧空が色鮮やかに浮かびあがる。
悪場を切り抜けた先にこんなに素晴らしい景色が待っているとは!
しばしのコーヒーブレイクで寛ぐ(^^)
12:05、下山開始。
左岸の樹林帯を目指して登っていくが、登るほどに逆層で傾斜が立ってきて
右へ右へとトラバースさせられる。
トラバースして周り込んだ先は登って行けそうな傾斜の尾根の先端だったが、
下の植林帯を降りることにする。
12:55、微かな仕事道を伝うこと10分で東屋の前の崖に行きついた。
最後におっかない崖を降りて溯行終了!

滝と岩の異次元の世界から再び現実の世界へ舞い戻った。
あ〜、おもしろかった!!
溯行記録へ http://blogs.yahoo.co.jp/ikko1175/55689977.html