2017年08月29日

金木戸川 小倉谷(北ア)

[日 程] 2017年8月12日〜15日
[参加者] TN崎(L)、K谷、KN藤、S野、野村(記)
[コース] 0日目: 新穂高 鍋平駐車場 集合(前泊)
     1日目: 第一ゲート7:40 − 12:30小倉谷出合 − 17:20広河原(◮泊)
     2日目: ◮7:05 − 8:45長淵 − 13:10 40m滝 − 14:45二俣 − 18:00河原地(◮泊)
     3日目: ◮6:40 − 7:20奥の二俣 − 10:30奥の奥の二俣 − 12:30笠ヶ岳 − 18:40クリヤ谷登山口 = 帰途
[天 気] 概ね曇りがち、夜間時々小雨
[水 量] やや多目というところか  岩に滑りはほとんどなく、フリクション上々

 ホームグラウンドたる紀伊半島とは全く雰囲気の異なる、開放感、スケール感を味わうことができる明るい渓でした。笠ヶ岳山頂へは藪漕ぎをすることなく直接突き上げることができましたが、ガレ場の浮石には要注意です。青空に恵まれればより最高だったろうが、概ね天気に恵まれたのだから、それは贅沢というものか。
 小倉谷(おぐらだに)は今回程度の水量であれば、とくに難儀する泳ぎも登攀も高巻きもなく、快適な遡行ができます。快適な幕営地は意外と少なく、多人数での幕営地は限られるので少人数で時間にゆとりをもって行きたい。
 今回、3者が3様の遡行図を持ち寄った。ちなみに私が持参したのは「北アルプスの沢」白山書房から。
なかなか正確でしたよ。

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     意外とすばしっこいかわいいヤツ(クロサンショウウオ)

  新穂高鍋平無料駐車場に集合。
 先に着いたKN藤君の尽力で、無料駐車場に3台分のスペースを確保してもらう。周りからはひんしゅくの視線をかなり浴びたようですが.....。 

【1日目】
 1台を鍋平、1台を中尾温泉口の無料駐車場にデポし、第一ゲートへ向かう。
 第一ゲート前には15~20台の駐車スペースがあるが、すでに1、2台の空きスペースがあるのみでかろうじて駐車できた。
7:40 第一ゲート出発
8:55 第二ゲート通過

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   金木戸林道と遥か下方を流れる奔流
   
10:15 金木戸ダム通過  途中、林道の崩落箇所があり、迂回歩道が設営されていた。
11:30 林道終点、取水堰  第一ゲートから約4時間の行程だったが、道程は長いもののアップダウンはなく、かつ木陰の中の道で歩きやすく、ヤマアジサイを愛でながらの快適な林道歩きであった。
12:30 小倉谷出合
 約10分の山道を辿ると出合に着く。
 予想外に広い川幅にやや怯んだが、少し下流に穏やかな流れの浅瀬があり、股下の深さで容易に渡渉、林地内を抜けて小倉谷に入る。K谷ら3名は熱い体を冷やすべく泳いで渡ってきた。

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   エメラルドの流れの対岸に小倉谷が出合う  下流側の浅瀬から渡渉可能だが...

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   それでも熱い体を冷やすべく...  (足にロープが絡んで溺れそうだったとか)

13:00 いざ、遡行開始
 まずは河原歩きで体を慣らす。胸まで浸かってのヘツリとともに4m斜滝を越えていく。
14:20 3m滝とトイ状10m滝

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   トイ状10m滝を背景に、3m幅広滝の落ち口を横断(KN藤君の軽やかな身のこなし)

 トイ状滝は右から巻き、下り着いた先には両岸がせり出す行合に深い淵と泡立つ流れ。ここは左から巻く。
大釜をへつり、小滝をこなして行く。

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   ミニゴルジュ  突破できるか不安を抱きながら進む

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   連漠帯の始まり  明るい開けた峡谷に滝が続く

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   開けたゴルジュ内の4m滝
   右手凹角をカムとアブミ、岩棚へハーケンとアブミで乗り越すがわずかなトラバースに緊張する
   右岸巻きのメンバーと落ち口で合流 

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   ヘツリも楽し  水温はさほど低くなく、むしろ快適

 行く手を壁となって立ちはだかる5m滝を左側の岩間から抜けると、岩洞の奥に隠れる瀑布がのぞく。

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   緑の深い淵の奥に15m滝  右から巻く

17:20 広河原 着(1日目の泊地)

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   今宵の宿営地  

【2日目】
 夜中に何度かぱらついた雨も上がる。今夜はできれば奥の二俣まで行きたいが、行きつかなければ、それはそれで適当に場所を見つけて眠るだけ。どっぷりと沢に浸れる一日が何ともうれしい。
7:05 出発
 河原を歩き始め、釜のきれいな滝や吊橋の残骸を過ぎ、重なる大岩を左の壁際から超えていくと、ゴルジュが始まる。
8:30 「大ゴルジュ帯」の入り口となる立派な釜をもつ2m斜滝
 遡行図は手にしているがどんな輩が現れるのか、行く先を不安にさせるように釜は深く暗い。右手から超えていくと、まっすぐなまさに廊下状のゴルジュとなる。
 
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   ゴルジュに導かれて  最奥には15m淵が待ち受けている

 この渓のメインイベントのひとつ、15mの泳ぎを要する淵とその先の滝をスムーズに越えられるだろうか。

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   ここはやはりトップをK谷氏に委ねることに

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   左岸に張り出た岩角に取りつく  ホールド、スタンスともしっかり

 15m泳ぎの長淵もここまでの流れは弱いが、水量が多いと難儀するかもしれない。
しんがりは私。いつからこんなに泳ぎが上手くなったのか、スイスイスイ。 と、ロープに引かれて。
 ゴルジュ前半の終点となる溝状4m滝を巻くと空が開ける。
トイ状の6m斜滝、2mCS滝の岩間をチムニー登りで越えると、前方には左からの立派な30m滝が見えてくる。

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   支谷に懸かる30m滝と本谷の4mCS滝  なかなかビジュアル的なロケーション

 CS滝手前を右手から容易に巻けるが、再びやや開けたゴルジュをなすようになる。
 30m滝を見送ると、イベントのひとつ、きれいな釜をもつ6m滝が左から落ち込む。

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   空荷で左の壁をヘツり、カンテを回り込んで斜上する  岩角に残置シュリンゲあり
   意外とすんなり

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   落ちたらどうなるのかなぁ〜

11:45 遡行図によると、3m滝を越えるといわゆる「大ゴルジュ帯」(というほどでもなかった)は終了のようだ。
 しかしながら、まだ滝は続く。

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   10m斜滝も迫力満点  さすがに大きな渓の水量は多い

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   人の字形の6m滝は右の流れを登れるらしいが、水量が多く左から巻く

12:50 人の字滝を越えると渓相が一変、ナメ床が続く
13:10 ナメ床の奥に端正な40m滝

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   グリーンの淵とナメ滝  渓の空は開けていて明るい(陽射しがあればさぞかしきれいだろう)

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   40m滝とナメの広がり

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   40m滝  大きく深い釜を携えている

 40m滝を左手前のクマザサの薮を歩きやすいところを選んで高巻いていく。20分以上かかっただろうか。
 落ち口に下り立ち、いくつか滝を越えると手前の二俣(標高1710m:正面の左側支谷の水量は少ない)。
 右手の本谷は数条に落ちる6m滝で出合っている。

14:45 二俣に「両門の滝」 標高1730m  右俣も左俣も同程度の水量

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   両門の滝   しびれる光景、錦秋の頃ならそれはもう別天地だろうなぁ

 右俣を行くのだが、まず左俣を進んで尾根越しに右俣へ回り込むことになる。
ルートはいくつかあるようだが、今回は、左俣の30m滝さらに続く2条7mナメ滝を越えたあと、崩壊斜面から取りついて尾根を乗り越えた。
 ただ、左俣のナメをもう少し辿った後に尾根を乗り越えた方が面白かったかもしれない。なんせ左俣はナメが続くのに対して、右俣はただのゴーロ沢だったから。

20-2 金木戸川 小倉谷_(TN崎)_136.jpg
   左俣の30m滝を直登

15:50 2段40m滝  左から丸々高巻いて落ち口に下り立ったが、上段のみの右巻きルートもあるらしい。

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16:30 ナメ滝を過ぎると、累々としたゴーロ帯の奥に鎮座する30m滝が姿を表す。

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   ゴーロ帯の奥に30m滝

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   30m滝  水量、ロケーションともいいですね。これに青空があれば...

 30m滝は左手のガラガラのルンゼから巻く。
 奥の二俣はまだ遠く、時間も迫ったため、テン場を探しながらの遡行となる。滝の落ち口付近は広いものの傾斜した岩盤のため敬遠。

18:00 幕営地
 ガスの中、ナメ滝を越え、広い河原の中にそれぞれに小さなスペースを探して寝床とする。

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   今宵の幕営地


【3日目】
 前夜も何度か雨がぱらついた。水際の寝床では増水が気が気ではない。夢にまで出てくる始末。
 幸い、今朝も曇りだが雨は降っておらず、ガスもない。
6:40 出発
6:55 歩き出して間もなく「ミニ両門の滝」
 右手の滝を登り、岩棚を通じて左手の本滝へ移る。

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   並列する滝(ミニ両門の滝)  2段15m滝(本谷)と10m滝(支谷)

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   階段状に斜滝とナメ滝が連続する

7:20 奥の二俣 標高2070m
 この後は階段状の斜滝やナメ滝が断続的に現れ、高度を稼いでいく。もはや渓は浅くなり源流帯の雰囲気となるが、山頂まではまだまだ登らねばならない。

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   飛沫を浴びつつ15m滝を登る

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   開放的な階段状の斜滝・ナメ滝が続く

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   すでに森林限界を超え、高山植物の競演  そろそろ水も涸れそう

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   ガスに隠れた山頂を目指しガレ場を詰める
   ひと抱えもある浮石が累積しており、慎重に足を運ぶ

12:10 笠ヶ岳山頂 着(到達時刻は人それぞれ)
 ハイマツを藪漕ぎすることもなく、直接山頂に詰め上がることができた。

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   笠ヶ岳山頂

12:45 クリヤ谷ルートで中尾温泉口を目指して下山開始
 KN藤、TN崎の両名が先行し、3名が続いて下山。途中よりガスは濃くなり、弱いながらも雨も降り出す。
18:40 ようやく3名が槍見館横の登山口に下り立つ  
 もう回りは暗く、ヘロヘロ、バテバテ。下山路とは言え、すべる泥んこ道や宵闇に追われての6時間歩行は超しんどかった。
 中尾温泉口の駐車場に着いてみると、先行の2名はすでに鍋平の車を回収し、更には第一ゲートの車まで回収済み。 恐るべし鉄人達!  ただただ感謝するのみでした。

 「ひがくの湯」にて、露天風呂と施設の方のご厚意による営業時間後の食事と休憩ののち、県道の通行止め解除の時間に合わせて22時に出発。ありがとうございました。
4:00頃 大阪 着  みなさん、お疲れ様でした。
 
posted by 飄逸沢遊会 at 23:37| Comment(0) | '17年 山行報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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