2003年03月01日

明日の沢登り

樋上嘉秀

 当会も何時の間にか創設後四年が経過した。会の活動そのものは会員数の増加と共に活発になり、山行回数が創設時と比較して飛躍的に増えて活気ある会に成長しつつあるのは間違いない。
 しかし最近、会は現状のままで良いのだろうかと考えさせられる事が幾つか出て来た。例えば会員数を無制限に増やしても良いのだろうかとか事故や遭難に対する備えは十分に出来ているのだろうかと言った事で、それはつまりはこの会の今後の沢登りの在り方をどんな方向に向けていけば良いのかという悩みに他ならない。
 確かに無茶や無理をせず安全に登ることをモットーとする会として創設したが、実際には私自身が長年の間に身についた習性で、時として危険極まりない事をしてしまっている場合もあるし、幾ら安全を計って見ても、危険だからと沢登りを禁止する山岳会があるほどに一般の登山に比べれば事故の確率が高いのは否定出来ない。
 それに当会は会の主旨を理解した同人の集いではあるが、沢登りに対する思いや取り組み方は会員夫々に違うし、安全と言う言葉の捉え方にも差異があり、場合によっては安全に対する配慮が足りないのではと思われるような山行もあり得る。この傾向は会員数が増えれば増えるほど顕著になるのは当然だと思う。
 そこで文初に記したような悩みが起こり、会員数を制限するとか、会としての安全基準のようなものを設ける必要がありはしないかと考えたりもする事になる。しかし、そのような規制を加えて会員の活動を制限する事は、沢登りを多くの人に知って貰うと一言う、会のもう一つの目的に逆行する事になり、のびのびと沢登りを楽しんで貰いたい私個人としては避けるべきだと考えている。
 そこで会員各位にお願いしたいのが、山行は夫々が安全に対する十分な自覚を持って行なって頂きたいし、常々に沢登りの技術・技量の研鎖にも努めて頂きたい事。その結果によって当会の明日の沢登りのスタイルが決まるように思っている。


'03年3月
posted by 飄逸沢遊会 at 00:00 | TrackBack(0) | エッセー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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