【コース】安居渓谷千仭橋(駐車)ー見返りの滝(巻)―入渓(千仭峡)−林道交差地で出渓−林道ー駐車地
【参加者】ゆさま(T木)L(記)、T橋、S本、他会員外2名(合計5名)
【天 気】くもり一時大雨、水量多め
元々、T木と会員外の方の2人で沢でも行こうか!って話をしていたのが、仲間が仲間を呼び、たまたま会員が3名になったので会の遡行記録にしようってことでここに書くことに…。
安居渓谷は、日本一の清流として知られ、石鎚山に流れを発する仁淀川に注いでいる。
その水質の美しさから、ブルーの水は仁淀ブルーと呼ばれるが、水質だけでなく、景勝地としても高知県の県立自然公園として県内外からの観光客も多い。
8月3日、前日の夜に大阪を出発し、翌4日5時に入山地である安井渓谷の千仭橋に到着した。
8月4日6時に起床。1時間の睡眠だが、日帰り予定で早く帰らねばと7時半には出発。
駐車地のすぐ横には落差約20mの見返りの滝がありゴウゴウと音を立てて流れ落ちている。
なんか…、仁淀ブルーとか癒しの渓とはイメージが違う。
見返りの滝を巻いて入渓するが、入渓点に立った瞬間に仁淀ブルーとは程遠い水の色と、増水して荒々しい沢の姿を目の当たりにした。
あ〜(泣)、青い沢、青い空、癒しの渓…。
目の前を流れるのは、薄く濁った緑の流れと、どす黒い曇り空、増水した濁流。
それでも、やはり安居渓谷の渓相は美しくテンションが上がる!
ここは高さ8mぐらいの滝だが、やはり水量多い。
右のクラックか左の流れか?悩んだが答えは出ず、たまらずT橋さんが偵察に行き、巻きを選択。
巻は5mぐらいの泥岩に鐙がかけてある場所があり、そこはT木が先に上りビレーして通過。
小さな尾根を二つ乗り越えて、今度は懸垂下降して再入渓。
水量は多いが、それだけに迫力のある渓相が続く。
そして、みんなが楽しみにしていたミニゴルジュ。
ここはステミングで通過する…。
はずだったが、水量が多すぎて無理!ってことで、T木が対岸へ渡りビレーしてみんなを通すことに。
最初、ステミングからムーブで対岸のガバを探るがそんなものない。足は一か所あるが手が遠すぎて届かない。
できるとすれば、足をめがけて飛んで手を取るしかない!
失敗すれば、濁流を20m落ちることになるが…。
なんとか通過。
この後も、意外と迫力のある景色が連続した。
そしてそろそろ遊び疲れたころ…
この渓谷の一番の魅せ場が!
ここは、長い瀞場の先に20m位の滝が落ちる場所。
とにかく、あそこまで行ってみたい!
てことで、泳いで手前の岩に取り付いた。
あと2〜3mの距離だが、流れが急すぎて泳いでも押し流される。
みんなで交代で突破を試みるが、全員押し流された。
そこで、T橋さんがハンマーを投げてひっかけることに。
何度かのチャレンジの後、ようやく引っかかって、その場に立つことができた。
急流に押し流された2〜3mと、30mぐらいの長い瀞場を泳ぎ、おまけに体にまとわりついて来るアブやらブヨを追い払い、もうヘロヘロや〜(>_<)
遡行記録では、この滝をクライマックスにして終わっているものが多い。
唯一の手掛かりは、ここから沢を30分歩くと出渓点ていう遡行記録があったこと。
でも、もう一時間も歩いてる…。
しかも、ただの沢歩きちゃうやん!
てことで、ヘロヘロになりながら1時間10分後に林道に出合った。
その10分前からは大粒の雨が降り出した。
出渓してからは、アプローチシューズで暑い暑いって言いながら、1時間半の林道歩きの予定だったが、沢上がりだからちょうどいいね!なんて言いながらの雨中の下山となった。
降り出しからわずか20分で、林道には川のように水が流れた。
昨日もおそらく、このような夕立が降ったのだろう。
遡行時間は5時間半、林道歩き1時間半、14時下山を予定していたが、実際は、遡行時間8時間、林道歩き1時間半で17時10分下山だった。
今回は、良い意味でいい勉強になった沢登だった。